愛知県の中学受験・高校受験|東海・南山女子部・旭丘・岡崎を目指す家庭へ

愛知県の公立高校の学力検査は、5教科とも22点満点で、合計は110点です。

これと合わせて見る評定得点は、中学3年の9教科の評定合計(最高45)を2倍した90点満点です。110点と90点の2つを、高校ごとに決めた方式で組み合わせて、校内の順位を出します。

22点満点のテストでは、1点が、100点満点に直すと4.5点ほどの重さになります。令和8年度の受検者の平均点は、国語13.2点、社会13.4点に対して、理科は9.9点でした(どれも22点満点)。平均が満点の半分に届かない教科もあります。

2つの点数の組み合わせ方は、Ⅰ〜Ⅴの5つの方式から高校が選びます。令和9年度の一覧では、岡崎・刈谷・時習館の普通科が、学力検査の合計を2倍するⅤ方式です。志望校の方式が分かると、当日の1点と、通知表の1段階のどちらを先に積み上げるかを、家庭で話し合えるようになります。

名古屋と三河のあいだにある町では、同じ中学の友だちどうしでも、志望校の候補が分かれます。普通科の通学区域は尾張と三河の2つですが、大府市や豊明市、東浦町などに住む人は、境目の特例として、刈谷や刈谷北など三河学区の一部の高校も受けられます。朝の電車で名古屋へ向かうのか、刈谷へ向かうのか、中学3年の秋には、家族で時刻表を見比べます。

倍率の数字に驚きやすいのも、愛知の仕組みから来ています。1人が2校に出願できるため、令和8年度の一般選抜の倍率は1.73倍でしたが、第1志望者の数で見た実質倍率は0.98倍だったと、県教育委員会が説明しています。どちらも県全体の数字なので、学校ごとの状況は、志望校の数字で見てください。

2校出願は組み合わせに決まり

普通科を2校受けるなら、同じ群のAグループとBグループから1校ずつ選び、第1志望と第2志望を決めてから出願します。同じ高校の普通科と専門学科は同じグループなので、その2つを組み合わせることはできません。出願後の志願変更も1校1学科だけで、普通科どうしなら同じ群の中に限られます。

点数の仕組みと出願の決まりをつかんだら、家庭の準備は、下の順に進めると手戻りを減らせます。

  1. 志望校の組み合わせ方式を調べる
    評定と学力検査をⅠ〜Ⅴのどの方式で合わせるかを、県の一覧で志望校の行ごとに確かめます。
  2. AとBから1校ずつ書き出す
    同じ群のAグループとBグループから、実際に通える高校を挙げ、第1志望と第2志望の順も決めておきます。
  3. 22点満点の失点を分ける
    模試の答案を教科ごとに見直し、落とした1点が計算・読み取り・時間配分のどれから来たかを仕分けます。

愛知県の中学受験は、3つの入口を分けて見るところから

公式情報で整理

愛知県では、同じ「中学受験」でも、学校によって試される力と準備の組み立てが違います。最初に、次の三つへ分けてください。

区分代表的な学校例出願前に確かめたいこと
私立の男子校・女子校東海中学校、名古屋中学校、南山中学校女子部、愛知淑徳中学校、金城学院中学校、椙山女学園中学校など4教科・科目配点、調査書、学校文化、通学、最新募集要項
共学の私立中滝中学校、愛知中学校、中部大学春日丘中学校、名古屋国際中学校など入試回、専願・併願、科目、コース、六年間の生活
県立高等学校附属中学校明和、半田、豊田西、刈谷、時習館、津島、西尾、愛知総合工科の各附属中学校など通学区域、1校1コース、適性検査、志願理由書、面接、コースの特色

東海・南山女子部・滝・愛知淑徳など、私立中は教科型と学校文化を読む

2027年度の東海中学校は、国語・算数・社会・理科の4教科を各100点で実施し、試験日は2027年2月6日です。南山中学校女子部も2027年度募集要項を公開し、試験日は1月30日としています。滝中学校、愛知淑徳中学校なども公式サイトで募集要項や入試説明の情報を案内しています。

共通する基礎はあっても、制限時間、問題の並び、記述量、調査書、出願手続は同じではありません。「愛知の私立中対策」という一つの箱に入れず、共通基礎と学校別演習を分けることが大切です。過去問題は点数だけでなく、時間不足、条件の読み落とし、知識不足、記述不足のどこで失点したかを記録してください。

県立附属中は、2026年度から9校で募集している

愛知県教育委員会の2027年度募集資料では、明和、愛知総合工科、津島、半田、豊田西、刈谷、西尾、時習館の各高等学校附属中学校に加え、学びの多様化学校である日進高等学校附属中学校が示されています。普通、音楽、理工探究、国際探究、グローカル探究など、コースの性格も一様ではありません。2027年度も同じ9校・同じコースです。

普通・理工探究・国際探究・グローカル探究コースは、原則として1校1コースに限って出願します。2027年度は12月1日から10日までに出願手続、12月14日から18日までに志願理由書を提出。1次選抜は2027年1月9日の適性検査Ⅰ・Ⅱ、1次合格者は募集人員の2倍程度、2次選抜は1月16日の個人面接、合格発表は1月22日です。

適性検査は小学校学習指導要領の範囲内で複数教科を組み合わせ、英語は出題しないとされています。「難しい知識を先取りする」だけでなく、資料を読み、条件を整理し、根拠を言葉にする練習が欠かせません。

県立附属中と私立4教科型を、同じ学習表にしない

計算、語彙、読解、理社の基礎には共通部分があります。しかし、県立附属中では複数教科を組み合わせた適性検査と志願理由書、個人面接まで含めて準備します。私立中では、学校ごとの知識範囲、処理速度、記述、教科配点への対応が必要です。

両方を検討するなら、学習表を「共通基礎」「県立附属中の適性検査・面接」「私立中の学校別教科」の三列に分けてください。塾の宿題を終えることだけが目的になり、志望校の過去問題や志願理由の対話が後回しになっていないか、月に一度は確認しましょう。

学校名だけでなく、六年間の生活と通学まで比べる

東海、南山女子部、滝、愛知淑徳、名古屋、金城学院、椙山女学園、愛知などは、愛知県の中学受験でよく検索される学校です。しかし、偏差値表の近さは、教育方針、授業進度、宿題、行事、部活動、通学、大学進学の考え方が同じことを意味しません。

  • 6年間、その学校に通う毎日を親子で思い描けるか
  • 名鉄・JR・地下鉄・バスの混雑や乗り換えを含めて通学を続けられるか
  • 授業の進み方や宿題の量、行事、部活動の釣り合いが、お子さんの性格に合っているか
  • 最新要項で科目、日程、提出書類、出願条件を確認したか
  • 授業料だけでなく、制服、教材、端末、交通、行事などの費用も見たか

学校説明会では大学合格実績だけでなく、入学後の一日、質問できる環境、補習、行事、部活動、進路選択を聞いてください。合格するための学校選びと、入学後に伸びるための学校選びは、重なる部分もあれば異なる部分もあります。

愛知県の高校受験は、複合選抜と学校別方式を先に知る

公式情報で整理

2027年度(令和9年度)の愛知県公立高校一般選抜は、出願が2027年2月8日から16日、志願変更が2月17日、学力検査が2月24日、面接を行う場合はAグループが2月25日、Bグループが2月26日、合格発表が3月8日の予定です。推薦・特色選抜は2月4日を中心に行われ、合格発表は2月8日です。

調査書と5教科の当日点は、学校ごとのⅠ〜Ⅴ方式で重みが変わる

一般選抜では、調査書情報の評定合計を2倍した評定得点90点満点と、国語・数学・社会・理科・英語を各22点とする学力検査110点満点を使います。各高校は校内順位の基礎資料としてⅠからⅤの方式を選びます。

  • Ⅰ:評定得点+学力検査合計得点
  • Ⅱ:評定得点を1.5倍
  • Ⅲ:学力検査合計得点を1.5倍
  • Ⅳ:評定得点を2倍
  • Ⅴ:学力検査合計得点を2倍

「愛知は内申が大事」「上位校は当日点だけ」と一言で決めると危険です。志望校・学科が採用する年度の方式を公式一覧で確認し、内申と当日点の両方を、学校ごとの重みで見てください。

A・Bグループの二校出願は、組み合わせと志望順位まで決める

愛知県の一般選抜は二つの高校を受検でき、1校だけの受検も可能です。普通科二校へ出願する場合、尾張学区では同じ群のA・B各グループから1校ずつ、三河学区ではA・B各グループから1校ずつ選び、第一志望・第二志望を決めます。学力検査は第一志望校で1回受け、その成績が各校の選考資料になります。

大切なのは「二校書けるから安全」という考え方ではなく、組み合わせが制度上可能か、第二志望校にも本当に通いたいかを確かめることです。学校名、群、グループ、通学、採用方式を一枚にし、中学校の進路指導と最新の公式資料で照合してください。

旭丘・岡崎・明和・一宮・刈谷・時習館は、当日点の再現性を高める

2027年度の公式一覧では、旭丘、明和、一宮、岡崎、刈谷、時習館などの普通科で、学力検査合計得点を2倍するⅤ方式が示されています。上位校を目指すほど、難問を一問解くこと以上に、5教科110点の中で取り切る問題、後回しにする問題、見直す時間を安定させることが重要です。

ただし、方式Ⅴでも評定得点が消えるわけではありません。定期考査、提出物、授業、実技教科をおろそかにして、直前期だけ当日点へ寄せる計画は危険です。模試の判定より、答案から「知識不足」「読み違い」「時間不足」「見直し不足」を分け、次の一週間で直す一つを決めてください。

2027年度から調査書情報の一部が変わる

愛知県教育委員会は、2027年4月入学者が受ける入試から、調査書情報の登録事項のうち「性別」「行動の記録」「出欠の記録」を削除すると案内しています。一方、学習の記録(第3学年)、総合的な学習の時間の記録、総合所見などは登録されます。

「欠席があるからすべて不利」「行動の記録だけで決まる」と決めつける必要はありません。しかし、制度変更を理由に日々の学習や学校との相談を止めるのも違います。対象となる選抜、在籍校での状況、必要な配慮を早めに中学校へ相談し、公式Q&Aで確認してください。

愛知の附属中・私立中から公立高校の校内順位まで、学年ごとの準備

マサ先生の提案

時期優先したい準備家庭での確認
小4〜小5県立附属中の適性検査を見すえ、計算・語彙・読解を固めながら、資料を見比べて理由を書く練習を始める。正解かどうかより先に、「どの資料のどこを見てそう考えた?」とたずねる。
小6前半東海・南山女子部などの私立4教科型と、県立附属中の適性検査型を別の列にし、過去問題で求められる力を見比べる。名鉄・JR・地下鉄の乗り換えを説明会の日に実際に試し、どんな学校生活を送りたいかを親子で話す。
小6後半時間を計って過去問題を解き、振り返る。志願理由書と個人面接の言葉は、お子さん自身の体験から引き出す。合否を占うより、答案から次に直す箇所を親子で選び出す。
中1〜中2実技教科も評定に入るため、定期考査と提出物を積み重ね、5教科の苦手単元は学年のうちに埋める。通知表の数字をとがめる前に、授業の聞き方・課題の仕上げ方・復習の間隔のどれを変えるかを話し合う。
中3志望校の校内順位方式と、群・グループの組み合わせを調べ、当日点と評定を別々に計画する。学力検査の教科ごとに、模試で落とした問題の理由を見て、翌週の過ごし方を決める。

「東海」「旭丘」が口ぐせになる前に、愛知の家庭の声かけを見直す

マサ先生の提案

私立中の教科型、県立附属中の適性検査と面接、公立高校の評定得点と当日点。愛知の受験では、子どもが向き合う物差しが学年ごとに入れ替わります。物差しが多いほど、親御さんの口から出る言葉も点数や学校名に寄りがちです。下の置き換えは、学校名を出したまま、次に何をするかへ話を移すための例です。

「東海の過去問でこの点数じゃ、本番は厳しいよ」
「東海の算数で時間が足りなかった大問はどれ?来週はそこだけ練習しよう」
「適性検査の問題、また最後まで書けてないじゃない」
「資料のどこまでは読めて、どこで手が止まったのか、線を引いて見せて」
「その評定で旭丘や岡崎を受けるなんて、無理に決まってる」
「旭丘も岡崎も、学力検査の合計を重く見る方式だよ。当日点の伸ばし方と、これからの評定を分けて考えよう」
「Aグループからも、Bグループからも、まだ1校も選べてないの?」
「AグループとBグループの候補を並べて、朝の電車で通えるかと、入学後にやりたいことを1校ずつ話そう」

学校名や方式の情報を集めて並べるところまでは、親御さんが引き受けられます。どの学校を選ぶかの最後のひと言は、お子さん自身の言葉で言えるように待ってあげてください。

30日で組み立てる、愛知の受験準備の順番

マサ先生の提案

1週目:附属中・私立中・公立高校の方式を1枚の表にまとめる

愛知の中学受験は、私立の4教科と県立附属中の適性検査・面接とで、準備の中身が大きく違います。高校受験なら、一般選抜と推薦・特色選抜、群とA・Bグループ、志望校の校内順位方式を書き分けます。表には学校名と通学時間に加えて、お子さんが説明会で心ひかれた点も書き添えてください。

2週目:苦手は教科名でなく、つまずいた場面で書き出す

愛知の公立高校の学力検査は、各教科の満点が小さいぶん、落とした問題の重みが大きくなります。「数学が苦手」で片づけず、計算、語彙、条件整理、資料読解、記述、時間配分、見直しのどこで落としたかを仕分けます。模試も定期テストも、点数の横に失点の理由を書き添えてください。

3週目:平日と休日の、続けられる量を決める

部活動や塾で帰りが遅い日も崩れない量として、平日は30分、休日は90分あたりから始めます。小学生は「計算10分+資料を読む15分+説明する5分」、中学生は「弱点復習20分+学校課題10分」のように、何をするかが見える形で書きます。

4週目:講座を足す前に、崩れた日の原因を探す

尾張や三河から名古屋市内の塾へ通うと、電車の時間だけで夕方が埋まる日があります。できなかった日は責めずに、量・帰宅時刻・難しさのどれが合わなかったのかを確かめます。睡眠が削られているなら、講座を足すより先に、週全体の予定を組み直してください。

愛知の入試の方式や日程は、年度ごとに見直されます。

ここに書いた内容は、2026年10月2日時点の公式情報に基づきます。県立附属中学校の募集、公立高校の日程と校内順位方式、一部の私立中の募集要項は、2027年度分がすでに出ています。出願の前に、愛知県教育委員会と各学校の公式サイトで、受ける年度の資料を開いて確かめてください。

群とグループ、評定得点をめぐる愛知の質問

よくある質問

県立附属中や東海を考えるなら、何年生から準備を始めればよいですか?

始める時期は、志望校とお子さんの今の学習の様子で変わります。ただ、計算・語彙・読解と、資料を根拠に説明する習慣は、受けるかどうかを決める前から身につけられます。学年を理由に「もう遅い」と決める前に、志望校が私立の教科型か、県立附属中の適性検査型かを確かめてください。

県立附属中と、東海・南山女子部・滝との併願は、同じ勉強で足りますか?

計算・語彙・読解の基礎は重なります。そのうえで県立附属中には適性検査・志願理由書・個人面接が、私立中には学校ごとの4教科の問題と時間配分への備えが加わります。学習表は共通の基礎と学校別の対策に分けて組んでください。

中1・中2の評定が振るわなくても、旭丘・岡崎・明和・刈谷を目指せますか?

すでについた評定は動かせませんが、それだけで決まるわけではありません。受ける年度の校内順位方式を確かめ、これから上げられる評定、5教科の当日点、毎日の学習行動を分けて見ていきましょう。2校出願の組み合わせや私立高校の併願は、中学校の進路指導と正式な募集要項で整理してください。

まとめ:今日から整える3つのこと

迷ったら、この3つから始めてください。

  1. 志望校の組み合わせ方式を調べる
  2. AとBから1校ずつ書き出す
  3. 22点満点の失点を分ける
中学受験・高校受験のプロ マサ先生

この記事を書いた人

中学受験・高校受験のプロ マサ先生

指導歴25年以上。これまで1,200人以上の子どもたちの学習を見てきたオンライン家庭教師です。

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この記事で確認した主な公式情報

学校名は検索のためだけに列挙せず、各校の選抜方法と教育方針を確認する入口として掲載しています。合格可能性や成果を保証するものではありません。

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