兵庫県の中学受験・高校受験|灘・甲陽学院・神戸女学院・神戸高校を目指す家庭へ

中学1年と2年の成績も、兵庫の公立高校入試で調査書点に数えられますか。

全日制の普通科(中高一貫教育校を除く)と総合学科で行う複数志願選抜では、数えられません。調査書の点数は中学3年の評定だけから出し、国語・社会・数学・理科・英語の合計を4倍、音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科の合計を7.5倍して足した250点満点です。

学力検査は5教科各100点の500点満点で、それを半分にした250点と、調査書の250点を足した点数が、合否を決める基本になります。この計算では、5教科の評定が1上がると4点、実技4教科の評定が1上がると7.5点増えます。当日の学力検査で15点多く取るのと、実技の評定を1つ上げるのとが、同じ7.5点に当たります。

中学受験の側でも、何が点数になるのかは入口ごとに違います。私立中の教科の試験と、神戸大学附属中等教育学校の「一般適性検査」とでは、問われる力も準備の進め方も異なります。配点のしくみを先に知っておくと、塾や教材を選ぶときの軸が定まります。

同じ兵庫でも、阪神間に住む家庭と、播磨や但馬に住む家庭とでは、毎朝の電車で通える学校の並びが大きく異なります。小学生のうちから私立中の話が身近に出る地域もあれば、高校選びが家族にとって最初の大きな選択になる地域もあります。志望校を子どもに尋ねる前に、家から無理なく通える学校を家族で書き出してみると、話の糸口が見つかります。

兵庫県の公立高校では、どこまで出願できるかが、選抜の種類ごとに変わります。複数志願選抜は住んでいる学区の学校から選ぶのが基本で、特色選抜も原則として志願先の高校の学区に住む人が対象ですが、専門学科などの推薦入学には、県下全域から志願できる学科もあります。「うちの学区」という同じ言葉が、入試の種類によって指す範囲を変えてしまうのです。

第2志望は加算点なしで判定される

複数志願選抜では、第1志望校の判定にだけ「第1志望加算点」が足され、第2志望校は足さない点数で判定されます。令和9年度の加算点は、第1学区と第3学区が25点、第2学区が20点、第4学区と第5学区が30点です。第2志望を「念のため」で書くと、加算のない点数で競うことを見落としやすいため、実際に通う学校として比べたうえで決めてください。

学区と点数のしくみが見えたら、家庭でできる準備に移れます。取りかかる順に、3つの段取りを並べます。

  1. 学区と出願先を1枚に書く
    自宅の学区で受けられる複数志願選抜の高校と、学区の外でも出せる推薦入学の学科を並べます。
  2. 通知表で調査書点を試算する
    中3の評定から調査書点がどう出るかを、実際の通知表の数字で、親子で一度計算してみます。
  3. 附属と私立の練習を分ける
    教科の筆記で選ぶ私立中と、一般適性検査で選ぶ神戸大学附属中等教育学校は、解く問題を分けて準備します。

兵庫県の中学受験は、学校名より先に入試の型を分ける

公式情報で整理

兵庫県の中学受験は、神戸・西宮・芦屋などの阪神間だけでなく、明石・加古川・姫路など播磨方面にも選択肢があります。まずは次のように区分してください。

区分代表的な学校例比べる観点
私立中学校灘中学校、甲陽学院中学校、神戸女学院中学部、須磨学園中学校、六甲学院中学校、白陵中学校など教科数、複数日程、2日間入試、調査書、出願条件、通学時間
国立中等教育学校神戸大学附属中等教育学校一般適性検査の領域、作文、募集要項、最新の変更点
公立の中高一貫校兵庫県立芦屋国際中等教育学校、兵庫県立大学附属中学校志願資格、選考方法、通学区域・寄宿舎、学校の教育目的

灘・甲陽学院などの難関校は「算数だけ強ければよい」ではない

灘中学校の令和9年度入試は、1月16日に国語・理科・算数、17日に算数・国語を実施する2日間入試です。甲陽学院中学校も2027年度募集要項で、1月16日に国語・算数・理科、17日に国語・算数の2日間の考査を課しています。

難関中では算数の思考力が注目されますが、国語で条件と意図を正確に読み、理科で知識を使って考え、2日間を通して集中力を保つ必要があります。得意教科を伸ばすことと、他教科の大きな穴を放置しないことを同時に進めなければなりません。

「算数が好きだから灘」「成績がよいから甲陽学院」と一つの特徴だけで決めず、過去問の形式、学校説明会、通学、校風を親子で確かめましょう。

神戸女学院・須磨学園・白陵などは、日程と教育環境まで比べる

神戸女学院中学部、須磨学園中学校、六甲学院中学校、白陵中学校など、兵庫県内の私立中は教育方針も入試日程も同じではありません。須磨学園は2027年度要項で第1回〜第3回の複数回入試(1月16日・17日)を設け、白陵は令和9年度に前期・後期を予定しています。

複数回受験や併願を考えるときほど、日程表だけでなく、次の五つを一枚に並べてください。

  1. 試験科目と配点、試験時間
  2. 第一志望校と併願校の試験・発表・手続きの日程
  3. 六年間の授業、課題、行事、部活動のバランス
  4. 朝の出発時刻、乗換え、帰宅時刻
  5. 学費だけでなく、交通費・教材費・行事費を含む家計

学校名の評価ではなく、お子さんがその環境で学び続けられるかを見ます。人気校でも、生活のリズムや本人の希望と合わなければ、家庭全体に無理が出ることがあります。

神戸大学附属中等教育学校は、教科型入試と分けて準備する

令和9年度の神戸大学附属中等教育学校の一般適性検査は、言語表現、数理探究、自然環境または市民社会、作文で構成され、340点満点です。2027年度検査では、前年まで参考資料として掲載されていた「学びの報告書」はありません。

ここで求められるのは、覚えた知識を再生するだけの力ではありません。文章・図表・地図・グラフ・観察や実験の場面から情報を読み、法則や課題を見つけ、筋道を立てて表現する力です。

私立中の教科別演習と重なる基礎はありますが、過去問を解く段階では「何を知っていたか」だけでなく、どの資料を根拠に、どう考えたかを言葉にする練習が必要です。

家庭でできる「考えて説明する」15分練習

  • 新聞、自治体広報、資料集からグラフを一つ選び、変化を二つ言ってもらう
  • 「なぜそう言える?」と聞き、根拠の箇所を指してもらう
  • 80〜120字で要点を書き、主語・理由・結論がつながっているか確認する
  • 算数・理科では、答えの前に図や条件を説明してもらう

すぐに正解を教える必要はありません。「どこまで分かった?」「次に何を確かめる?」と問い、考えを途中から再開できるようにします。

兵庫県の高校受験は、学区と複数志願選抜を先に理解する

公式情報で整理

兵庫県の公立高校は5学区に分かれ、全日制普通科と総合学科では複数志願選抜が使われます。第1志望校に出願し、第2志望校を付して出願できる仕組みですが、学校・学科や通学区域によって扱いは異なります。

神戸高校、長田高校、兵庫高校、御影高校、尼崎稲園高校、宝塚北高校、加古川東高校、明石北高校、姫路西高校、豊岡高校など、候補になる学校は地域ごとに変わります。まず自宅の学区と出願可能校を、兵庫県教育委員会の最新パンフレット・要綱で確かめてください。

調査書250点と学力検査250点を、同じ重さで見る

令和9年度要綱では、複数志願選抜の判定資料として、調査書の評定を換算した250点と、5教科各100点・合計500点の学力検査を0.5倍した250点を用います。

調査書は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科の評定合計を4倍し、音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科の評定合計を7.5倍して、合計250点です。実技4教科の比重が小さくないことに注意が必要です。

つまり「入試5教科だけやればよい」でも、「内申だけ高ければ安心」でもありません。授業、提出物、定期考査、実技教科を大切にしながら、5教科の本番得点力も積み上げる必要があります。

第1志望加算点があるからこそ、志望順位を感情だけで決めない

複数志願選抜では、第1志望校の判定で第1志望加算点が加わります。令和9年度要綱では、学区ごとに20〜30点(第1・第3学区25点、第2学区20点、第4・第5学区30点)と定められています。

加算点だけで学校を決めるのではなく、調査書換算点、模試・過去問の5教科得点、学校の教育内容、通学時間を並べて考えます。第2志望も「滑り止め」という言葉だけで選ばず、実際に通う可能性がある学校として見学してください。

入試制度は年度ごとに確認してください。

兵庫県教育委員会は、令和9年度の入試日程・学校紹介パンフレットに続いて、2026年9月3日に令和9年度の選抜要綱を公開しました。この記事の数字だけで出願判断をせず、必ず最新の公式資料を読み直してください。

学校名の上下より、「その高校で何を学びたいか」を読む

同じ普通科でも、探究、理数、国際、STEAM、地域連携、部活動、進路指導の特色は異なります。兵庫県教育委員会の令和9年度学校紹介パンフレットには、学区別に各校の情報がまとめられています。

志望校候補を三校に絞り、次を比較してください。

  • 学区、通学時間、複数志願か単独選抜か
  • 学科・コース、推薦・特色選抜の有無
  • 授業、探究、学校行事、部活動
  • 調査書換算点と5教科得点の現在地
  • お子さん自身が「やってみたい」と言えること

阪神間でも播磨でも使える、兵庫県の学年別の準備表

マサ先生の提案

時期優先したい準備家庭での確認
小4〜小5算数の条件を図に描き、考えた筋道を口で説明する。計算・語彙・読解もここで固める。志望校を絞り込む前に、説明会や文化祭へ出かけ、校風と毎朝の電車を確かめる。
小6前半私立の教科型と神戸大学附属の一般適性検査を分けて整理し、過去問に入る前に弱点を埋めておく。日をまたぐ入試も含めて、第一志望と併願校の試験・発表・手続きの日を1枚の表に書き込む。
小6後半本番と同じ時間で解いては振り返り、新しい問題集より解き直しを先にする。受かるかどうかの話になったら、次に直す1問と、明日の1つの行動へ話を戻す。
中1〜中2調査書点に入る学年の前に、提出物・授業・実技4教科に向き合う習慣を作り、5教科の土台も固める。通知表の数字で叱らず、授業・課題・定期考査のうち、どこから手を入れるかを一緒に決める。
中3自宅の学区で出せる高校と選抜方式を確かめ、調査書換算点と5教科の得点を別々の表で追う。第1志望にも第2志望にも、実際に通う学校として教育内容と通学を見に行く。

塾の順位や学校名が話題になる兵庫県で、口にしたい言い換え

マサ先生の提案

兵庫県でも、小学生のうちから私立中の話が身近に出る地域では、塾のクラスや模試の順位、学校名が、ふだんの会話に入り込みがちです。高校選びが家族にとって初めての大きな選択になる地域でも、親御さんが気をもむのは当然のことです。とっさに出る言葉を少し変えると、お子さんが自分で考える余白が残ります。

「この問題も解けないで、灘や甲陽なんて言ってられないよ」
「この1問、どの条件までは使えた? 次はどこを確かめてみる?」
「実技の評定が下がったら、もう取り返せないよ」
「実技の評定は重みがあるからこそ、次の授業・提出物・テストで変えられる行動を1つ決めよう」
「塾の友達はみんな、とっくに受ける学校を決めてるのに」
「友達の話はいったん置いて、見学した3校で気になった所を並べてみよう」
「第2志望なんて、とりあえず書いておけばいいのよ」
「どちらに通うことになってもいいように、2校の毎日の生活を比べてみよう」

学区や加算点の仕組みは親御さんが整理して見せ、変えられる行動を一緒に探し、最後の選択はお子さんの言葉に任せる。志望順位で判定の点数が変わる兵庫県の複数志願選抜では、この順番がとくに大切です。

学区の確認から始める、兵庫県での30日の組み立て

マサ先生の提案

1週目は、教科型・一般適性検査・学区の選抜で学校を仕分ける

中学受験は、灘や甲陽学院のような教科型と、神戸大学附属中等教育学校の一般適性検査を分けます。公立高校なら、自宅の学区、複数志願選抜か単独選抜か、学区の外からも出せる推薦入学の学科があるかを確かめ、学校名・試験方式・通学時間・お子さんが興味を持った点を1枚に書き出します。

2週目は、苦手な教科名より細かく、つまずきの場所を探す

「算数ができない」でくくらず、計算、条件整理、文章読解、記述、時間配分、解き直しのどこで止まったかを見ます。テストが返ってきたら、点数より先に失点の理由を書き出してください。

3週目は、始めやすい小さな量で毎日の型を作る

取りかかりやすさを優先して、小学生は計算10分・読解15分・説明5分、中学生は学校の課題15分・弱点の復習20分のように、机に向かってすぐ始められる形にします。

4週目は、新しく足す前に、崩れた予定を見直す

予定が崩れた日は、量が多すぎたのか、始める時刻が合わなかったのか、難しすぎたのかを確かめます。教材や講座を新しく足すかどうかは、その原因が分かってから考えます。

ここまでの内容は、2026年10月2日時点の公式情報によります。

募集要項・日程・科目・配点・選抜方法は、年度によって変わることがあります。出願の前には、兵庫県教育委員会、神戸大学附属中等教育学校、各私立中・高校の公式サイトで、その年度の資料を確かめてください。

灘・神戸大学附属・公立高校の調査書をめぐる疑問

よくある質問

灘や甲陽学院を考えるなら、塾は何年生から通うものですか?

志望校、今の学力、家で学ぶ習慣によって違います。難関校を目指すなら早めに体系立てた準備が要ることもありますが、学年だけで遅いと決めつけないでください。まず入試の科目と、お子さんの今の得点の様子を確かめてから、必要な支えを選びます。

灘中・甲陽学院中と神戸大学附属中等教育学校を両方考えるとき、準備は同じで足りますか?

読解や思考の土台は共通しますが、同じ準備では足りません。私立中の教科別の2日間入試と、資料を読み解く一般適性検査や作文とでは、演習の形も振り返りの仕方も変える必要があります。

兵庫県の公立高校入試では、実技4教科の評定はどのくらい効きますか?

直近の要綱では、実技4教科の評定合計を7.5倍して調査書点に換算するため、小さくない重みがあります。5教科だけに偏らず、授業・提出物・定期考査・実技の課題に日頃から向き合うことが大切です。

塾に通いながら家庭教師や個別相談も使うのは、意味がありますか?

塾の授業が合っていても、家で何を復習するのか、どの問題形式でつまずいているのかが、はっきりしないことはあります。授業を新しく増やす前に、学ぶ順番と1週間の過ごし方を個別に整えると、役に立つことがあります。

まとめ:今日から整える3つのこと

迷ったら、この3つから始めてください。

  1. 学区と出願先を1枚に書く
  2. 通知表で調査書点を試算する
  3. 附属と私立の練習を分ける
中学受験・高校受験のプロ マサ先生

この記事を書いた人

中学受験・高校受験のプロ マサ先生

指導歴25年以上。これまで1,200人以上の子どもたちの学習を見てきたオンライン家庭教師です。

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