経営者の親御様が、答えを先回りして渡さないための3つの問い

会社を継承していくため、今やるべき事を。

自分で考え、選び、学び続ける力をつける。

お子様が困っているとき、早く力になりたいと思うのは自然なことです。特に判断の速さを求められる経営者・社長の親御様ほど、解決策がすぐ浮かぶかもしれません。けれど、学習の場では、答えを渡すより前に考える時間を残すことが、お子様の自走につながります。必要なのは、正解を当てさせる質問ではなく、思考の途中を言葉にできる問いです。

問い1|「どこまでは分かっている?」

最初に聞きたいのは、「何が分からない?」だけではありません。「どこまでは分かっている?」「問題の中で手が止まったのはどこ?」と聞くと、お子様は理解できている部分と、助けが必要な部分を分けられます。この問いは、つまずきを努力不足と決めつけず、現在地を自分で見る練習になります。

問い2|「ほかには、どんな方法がありそう?」

一つの方法で進まないときは、すぐに正解の手順を示す代わりに、「図にしてみる?」「声に出して説明してみる?」「前の問題と比べてみる?」と選択肢を一緒に出します。大切なのは、親御様が方法を決めることではなく、お子様が試す方法を選べることです。選んだ後に結果を振り返れば、学習は指示待ちではなく、仮説を試す経験になります。

問い3|「次の一手は、何にする?」

最後に、「次は何から始める?」と聞きます。五分だけ見直す、先生に質問を書く、例題を一つ解く。小さな一手で十分です。自分で決めた行動は、やらされる行動よりも、振り返りにつながりやすくなります。うまく進まなければ、次の対話で作戦を変えればよいのです。

避けたいのは、問いを「詰問」にすること

「どうしてできないの?」「本当に考えた?」という問いは、お子様が答えを守ろうとする場をつくりかねません。同じ質問でも、表情・声の速さ・待つ時間によって受け取られ方は変わります。答えがすぐに出なくても、急かさずに少し待つ。沈黙も考える時間として扱う。この姿勢が、安心して試す学びを支えます。

今夜からできる、15分の対話

学習の最後に、一問だけ選び、次の順で話してみてください。

  1. どこまでは分かっていた?
  2. ほかには、どんな方法がありそう?
  3. 次の一手は、何にする?

親御様は答えを急がず、お子様の言葉を繰り返して確認します。「そこまで考えたんだね」と受け止めてから、必要なときだけヒントを出します。

学び方の土台を、対話で支える

第3話では、目的・現在地・方法・振り返りという、学び方の土台を整理しました。
第3話|事業承継を見据えるご家庭が、まず整えたい「学び方」の土台

お子様の考える過程を支えたい親御様へ

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参考資料

文部科学省「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」

本記事は、お子様の意向と発達段階を大切にしながら、学びを将来の選択肢へつなげるための家庭での対話をお伝えしています。

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