三重県の中学受験・高校受験|高田中・暁中・三重大附属中・津高校を目指す家庭へ

「内申が足りないから、津高校はもう無理ですよね」。

三重県で高校受験を調べ始めると、まず気になる一言です。ただ、県立高校の後期選抜は、内申(調査書)と当日の学力検査を、別々の物差しとして使います。

まず、中学3年の調査書で、募集定員とほぼ同じ数の人を選びます(学校によっては110%か120%)。これとは別に、学力検査の点数で募集定員のおよそ80%を上から選び、両方に入った人は原則として合格です。残りの枠の半分は調査書で選ばれた人の中から点数の高い順に、最後の枠は各校があらかじめ示した「特に重視する選抜資料等」をもとに決まります。

津高校の普通科(入学定員320人)は前期選抜を行わず、この後期選抜だけで合否を決めます。「足りない」と感じたら、数字をにらむ前に、志望校がどの段階で何を重く見るのかを確かめてください。中学受験を考えている家庭も、学校ごとに「何で選ぶのか」を先に知っておく点は同じです。

松阪の中学2年生が「津の高校に行きたい」と言い出したとき、親御さんの頭にまず浮かぶのは、朝の電車の時刻です。三重県の県立高校の全日制普通科(スポーツ科学コースを除く)は、親御さんの住む学区か、その隣の学区の学校に出願する決まりで、学区は北部・中部・南部の3つです。南部の松阪から中部の津へは出願できますが、毎日通えるかどうかは、平日の朝に一度、家族で同じ電車に乗ってみると見えてきます。

三重県の「前期選抜」は、同じ名前の入試でも、学校によって受ける検査が大きく違います。県の実施方針では、面接か「自己表現」、作文か小論文、実技検査、2教科以内の学力検査か総合問題などの中から、各高校が1つ以上を選んで行います。友だちから聞いた前期選抜の様子を、志望校の前期選抜にそのまま重ねないでください。

前期の入学確約と、変わる調査書

県立高校の前期選抜等に出願するときは「入学確約」が必要で、合格が内定すればその学校に入学することになり、後期選抜以降には出願できません。試しに受けてみる入試ではないので、第1志望と決めてから出願してください。また、2027年2月以降の選抜から調査書の様式が変わり、欠席日数や健康の状況を書く欄と、「責任感」など10項目に○を付ける欄は削られます。

同じ名前の入試でも中身が違う以上、家庭での準備は、手をつける順番から決めておくと迷いません。その順番を、下に3つ挙げます。

  1. 学区の中と隣を確かめる
    普通科を受けるなら、住んでいる学区とその隣の学区にある県立高校を、一覧から書き出します。
  2. 前期に出すかを先に決める
    入学確約が要る前期選抜に出願するかどうかは、第1志望が固まった段階で家族で決めます。
  3. 中学3年の記録を大切にする
    後期選抜の調査書は中学3年の記録から選ぶため、3年生の定期考査と提出物に力を注ぎます。

三重県の中学受験は、私立・中等教育学校・国立の3つを分けて見る

公式情報で整理

公式資料から確認できた中学受験の入口は、次の3つです。

区分代表的な学校例まず見ておきたい点
私立の中学校高田中学校、暁中学校、津田学園中学校試験日、専願・併願、通学
私立の中等教育学校鈴鹿中等教育学校コース、試験日、専願の条件
国立の中学校三重大学教育学部附属中学校応募資格、通学、要項の発表日

この記事の私立4校は、試験日が12月26日(土)から1月17日(日)に集まる

2026年9月20日(日)時点で、この記事の私立4校は、2027年度(令和9年度)入学の募集要項を公式サイトに掲載しています。

  • 津田学園中学校(桑名市):募集は60名です。専願入試が12月26日(土)、一般入試が1月11日(月)です。専願は国語・算数・選択科目と面接、一般は国語・算数・社会・理科です。
  • 高田中学校(津市):6年制(中高一貫)の募集は190名です。試験は1月10日(日)に、国語・算数・社会・理科の4教科で行います。インターネット出願は12月1日(火)から8日(火)15時まで、調査書の提出は12月11日(金)必着です。
  • 暁中学校(四日市市):前期(一般・専願)は募集90名で、1月9日(土)に国語・社会・算数・理科の4教科です。後期入試は1月16日(土)で、国語・算数です。
  • 鈴鹿中等教育学校(鈴鹿市):男女共学で、募集は120名です。ポテンシャル入試が1月5日(火)、A日程が1月11日(月・祝)、B日程が1月17日(日)です。

国立の三重大附属中は、10月19日(月)の要項発表で応募資格を確認する

三重大学教育学部附属中学校(津市)は、令和9年度入学の入試要項を、令和8年10月19日(月)に発表する予定と案内しています。

令和8年度の要項では、募集は約40名で、応募資格に、親御さんと同居して自宅から通学できることがありました。選考は、学力検査(国語・算数、各30分)と面接(1組15分程度)、調査書もあわせた総合判断で、検査日は2026年1月17日(土)でした。出願書類は学校説明会でのみ配付され、確認できた要項に抽選の記載は見当たりません。

公立は、小学校卒業時に受ける県立・市立の中学入試を確認できない

県教育委員会の令和8年度学校名簿(令和8年5月1日現在)の中学校の欄は、市町ごとの一覧で、県立の中学校は載っていません。公立の一貫教育としては、県立高校の1校で行う「連携型中高一貫教育に係る選抜」があります。連携型中学校からの志願者が対象で、検査は面接です(基礎学力検査を課すことができます)。

私立中の4教科型と、面接・作文型を、同じ計画にしない

高田中学校と暁中学校の前期は4教科、暁中学校の後期と鈴鹿中等教育学校のB日程の2教科入試は、国語・算数の2教科です。一方、鈴鹿中等教育学校のポテンシャル入試は作文と個人面接です。併願を考えるなら、「共通基礎」「学校別の4教科」「面接・作文」の3列に分けてください。

三重県の高校受験は、前期選抜と後期選抜を分けて考える

公式情報で整理

2027年度(令和9年度)の県立高校入試は、前期選抜等の出願が1月22日(金)から26日(火)、検査が2月2日(火)・3日(水)(どちらの日かは学校ごとに決まり、県の一覧表で確認できます)、合格内定通知が2月12日(金)です。後期選抜は、出願が2月22日(月)から25日(木)(全日制課程)、検査が3月9日(火)、合格者発表が3月16日(火)です。

前期選抜は、学校ごとの検査と「入学確約」を先に確認する

前期選抜は、実施を希望する高校が、学科・コースの特色に応じて2月に行います。選抜資料は「自己推薦書」と「調査書」で、検査は、面接または「自己表現」、作文または小論文、実技検査、学力検査(2教科以内の学力検査または総合問題)、その他の検査から、高校が1つ以上を指定します。募集枠は、原則として普通科(コースを除く)が入学定員の30%以内、普通科のコース・専門学科・総合学科などは50%以内です。

前期選抜に出願するときは「入学確約」が必要です。合格内定となった場合は、その学校に入学することになり、後期選抜以降には出願できません。

後期選抜は、5教科の学力検査と調査書を3段階で見る

後期選抜では、県教育委員会が作成する共通の学力検査を、国語・数学・社会・外国語(英語)・理科の5教科で行います。配点は各教科50点が基本です(数学や英語を100点にするなど、傾斜配点の学科・コースもあります)。学校・学科によって、教科を減らしたり、面接・作文・実技検査を加えたりします。後期選抜の募集人数は、前期選抜の合格内定通知と同じ2月12日(金)に発表されます。選抜は次の3段階です。

  • 第1段階:調査書で募集定員のおよそ100%(学校によっては110%か120%)の人を選び、学力検査等の得点で募集定員のおよそ80%を高い順に選びます。両方に当てはまる人が、原則として合格です(学校によっては、教科の成績が著しく低い人や、面接・作文で慎重な審議が必要とされた人は、第3段階で改めて判断されます)。
  • 第2段階:残りの募集定員の2分の1を、調査書で選ばれた人のなかから、学力検査等の得点が高い順に選びます。
  • 第3段階:残りは、学校があらかじめ示す「特に重視する選抜資料等」(学力検査の結果、調査書の内容、面接の状況など)をふまえて決めます。

津・四日市・川越は、同じ県立高校でも入口の形が違う

  • 津高校:普通科(入学定員320人)は、前期選抜を行わず、後期選抜のみです。5教科の学力検査(各50点)で、面接はありません。
  • 四日市高校:普通科(240人)と普通科・国際科学コース(80人)は、前期選抜を行わず、後期選抜のみで、5教科の学力検査(各50点)です。
  • 川越高校:探究科(200人)は、令和9年度から前期選抜(募集枠5%、「自己表現」13分程度、検査日は2月3日(水))が加わります。国際探究科(80人)は、前期選抜(募集枠50%、検査日は2月2日(火))で数学・英語の学力検査を行います。

前期選抜を行う全日制の学校は、48校の110学科・コースです。前期選抜の調査書の点数の出し方も学校ごとに違い、第3学年の評定だけを使う学校も、第1〜3学年を使う学校もあります。志望校ごとに、県の別表で確認してください。

県立高校の学区と、令和9年度から変わる調査書を、早めに知る

令和8年度の要項に付いていた規則(令和6年8月改正)によると、県立高校の全日制の普通科(スポーツ科学コースを除く)と理数科(1校を除く)は、親御さんの住所の学区か、それに隣接する学区の学校に出願する決まりです。県教育委員会の許可を得れば、学区外に出願できる例外もあります。学区は、北部(桑名市・四日市市など)、中部(鈴鹿市・津市・伊賀市など)、南部(松阪市・伊勢市など)の3つです。それ以外の学科と再募集は、学区にかかわらず志願できます。令和9年度の要項でも確認してください。

調査書は、令和9年度入試(2027年春の入試。2026年度の中学3年生)から、記載項目が変わります。「出欠・健康の記録」(欠席日数など)と、10項目に○印を付ける「行動の記録」は削除されます。「特別活動の記録」は、学級役員、係、生徒会役員などの実績を書く形に変わり、「総合的な学習の時間」は、特筆すべき成果がある生徒だけ「その他参考となる諸事項」に書きます。後期選抜では、調査書の第3学年の「各教科の学習の記録」「特別活動の記録」等を使います。

学年別|私立中の冬の検査日から、県立高校の前期・後期選抜まで

マサ先生の提案

時期優先したい準備家庭での確認
小4〜小5作文や面接でも使える「なぜそう思うか」を書く練習を、計算・語彙・読解の土台の上に重ねる。丸つけの前に「どうしてその式にしたの?」と、考えた道すじを話してもらう。
小6前半高田・暁の4教科と、鈴鹿中等教育学校のポテンシャル入試のような作文・面接を分け、過去問題で必要な力を見きわめる。津・四日市・桑名・鈴鹿と学校の場所が散らばるので、説明会の帰りに通学の時間を親子で測り、入ってからやりたいことも話す。
小6後半〜1月12月26日(土)から1月17日(日)までに並ぶ私立の検査日を1枚に書き出し、過去問は時計を置いて解き、解き終えたら間違いの理由を話し合う。演習の答案を見て、直すところを1つに絞る。本番の見通しは話題にしない。
中1〜中2後期選抜の5教科に向けて、定期考査の範囲と提出物を毎回やり切り、苦手な単元を翌学年へ持ち越さない。新しい調査書では、係や学級役員、生徒会での取り組みが実績として書かれる。学校での役目を家でも話題にする。
中3志望校が前期選抜を行うか、津高校のように後期選抜だけかを調べ、検査の型に合わせて計画を組む。前期選抜に出すなら入学確約が前提だと親子で確かめる。模試は判定より、落とした問題の理由を見る。

学区と前期・後期で揺れる三重の家庭の、声かけの言い換え

マサ先生の提案

三重県の受験では、私立中の冬の検査日、県立高校の前期選抜の入学確約、住んでいる学区と隣の学区と、決めることが家族の予定に次々と重なります。決めることが多い時期ほど、親御さんのひと言は結論を急ぐ形になりがちです。下の言い換えは、子どもが自分の考えを話せる間を残すための例です。

「高田の過去問がこの点数なら、やめたほうがいいんじゃない?」
「高田の過去問で、落とした問題を教科ごとに並べて、この1週間で取り返す1問を選ぼう」
「作文の練習、いつまでたっても書き出せないね」
「書きたいことは浮かんでいた?それとも、書き出しで止まった?」
「内申がこれじゃ、津高校も四日市高校も届かないよ」
「津高校は後期選抜だけで、調査書と学力検査を別々に見るんだって。当日の点で伸ばせるところを探そう」
「前期に出すの?出さないの?早く決めて」
「前期は合格したら入学する約束だから、その学校で打ち込みたいことを3つ話せるか、一緒に確かめよう」

学区の一覧や検査日の表をそろえるのは、親御さんの得意な仕事です。どこに出願するかは、表を見たお子さんが自分の言葉で理由を言えるまで、決める役を預けてみてください。

学区と入学確約から考える、三重のはじめの30日

マサ先生の提案

1週目:私立・国立・県立高校の入口を書き分ける

中学受験なら、私立中・私立の中等教育学校と、要項の発表を待つ三重大附属中を分けておきます。高校受験の普通科なら、住んでいる学区と隣の学区から志望校を拾い、前期選抜の有無と学校ごとの検査を書き添えます。学校名、通学時間、選抜方法を1枚の紙に並べます。

2週目:答案に残った失点を、理由ごとに仕分ける

後期選抜の学力検査は、県教育委員会が作る共通の問題です。「英語が苦手」とひとまとめにせず、計算ミスか、語彙か、条件の整理か、記述か、時間配分か、見直し不足かを見分けます。定期テストも模試も、点数の横に失点の理由を書いてから次へ進みます。

3週目:毎日続く量を、家族の予定から逆算する

電車やバスの時間、部活動を差し引いて、平日は30分、休日は90分のように無理のない長さを決めます。中身は「計算10分+資料を読む15分+説明する5分」のように、やることの順番まで書いておきます。

4週目:続かなかった日を、責めずに振り返る

松阪から津のように隣の学区へ通う計画なら、移動の時間は想像より長くなります。予定がこなせなかった日は、量・帰宅時刻・難しさのどれが合わなかったかを確かめます。睡眠が削られているなら、講座を足す前に1週間の予定全体を見直してください。

三重の入試は、要項が年度ごとに新しくなります。

掲載した内容は、2026年9月20日(日)時点の公式情報によるものです。三重大附属中学校の令和9年度の要項のように、10月19日(月)に発表される予定の資料もあります。出願の前に、三重県教育委員会と各学校の公式サイトで、いちばん新しい情報を開いてください。

前期の入学確約や後期の調査書について、確かめておきたい問い

よくある質問

高田や三重大附属中を考えるなら、準備は何年生からがよいですか?

何年生から、という決まった答えはありません。志望校と今の学習の様子しだいです。計算・語彙・読解と、理由を言葉にする習慣は、受けるかどうかを決める前から積み上げられます。何年生かより先に、志望校の入試が4教科型か、作文・面接型か、学力検査と面接の組み合わせかを確かめると、準備の順番を決めやすくなります。

前期選抜で内定しなかったら、後期選抜にも出願できますか?

前期選抜で合格内定とならなかった場合は、後期選抜へ出願できます。ただし前期選抜に出すには入学確約が必要で、内定すればその学校に入学するため、後期選抜以降には出願できません。前期選抜の合格内定通知は2月12日(金)、後期選抜の出願開始は2月22日(月)です。

三重の県立高校は、内申点(調査書)の高さで合否が決まりますか?

調査書だけでは決まりません。前期選抜では自己推薦書・調査書と学校ごとの検査を、後期選抜では調査書と学力検査等の得点を使います。後期選抜の最後の段階で重く見る資料は学校・学科で違うため、志望校の一覧で確かめてください。

三重大附属中の令和9年度の募集要項は、いつ出ますか?

学校の公式サイトに、令和8年10月19日(月)の発表予定と書かれています。前年の令和8年度は、出願書類を学校説明会でだけ配っていて、要項に抽選の記載は見当たりませんでした。

まとめ:今日から整える3つのこと

迷ったら、この3つから始めてください。

  1. 学区の中と隣を確かめる
  2. 前期に出すかを先に決める
  3. 中学3年の記録を大切にする
中学受験・高校受験のプロ マサ先生

この記事を書いた人

中学受験・高校受験のプロ マサ先生

指導歴25年以上。これまで1,200人以上の子どもたちの学習を見てきたオンライン家庭教師です。

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学校名は検索のためだけに列挙せず、各校の選抜方法と教育方針を確認する入口として掲載しています。合格可能性や成果を保証するものではありません。

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