ただ、2校の検査はどちらも2026年12月5日(土)で、願書の受付も11月10日(火)から12日(木)までと重なっています。検査の時間帯も午前中からぶつかるため、両方を受ける道はありません。
附属長野中の出願の条件は、長野市とその近くの市町村の小学校に通い、歩き・自転車・電車やバスを使って、自力でおおよそ1時間で通学できることです。千曲市の屋代高校附属中と、諏訪清陵高校附属中は、通学区域が県内全域で、親御さんと県内に暮らしていれば志願できますが、ほかの公立の中高一貫校との併願は認められていません。松本市とその近くに住む家庭なら、国立の附属松本中(検査は11月23日(月・祝))も候補に入り、住む場所しだいで、並ぶ学校の顔ぶれは別物になります。
検査の日が重なる以上、12月5日の朝にどちらの校舎へ向かうのかは、11月の願書受付の前に、家族で答えを出しておく問いです。決め手になるのは、模試の結果より、6年間毎日たどる通学の道です。駅までの距離や、放課後に家へ帰り着く時刻まで含めて比べると、親子の考えが少しずつ重なってきます。
中学を地元で過ごしても、住む場所の悩みは、高校選びで形を変えて戻ってきます。佐久や伊那に住む中学生なら、地元の高校に通うか、電車に揺られて大きな町の高校へ出るか。部活動の朝練や帰りの電車の時刻まで考え始めると、お子さんがすぐに志望校を口にできないのも無理はありません。
長野県の前期選抜は、名前から受ける印象と中身が少し違います。前期選抜は、学校が示す「生徒募集の観点」に合う生徒を選ぶ入試で、志願理由書か自己PR文も出すため推薦入試のように見えますが、県教育委員会が作る同じ問題の学力検査を、志願者全員が受けます。国語・社会・英語をまとめた検査Ⅰ(45分)と、数学・理科の検査Ⅱ(30分)があり、学力の準備を後回しにはできません。
附属長野中の願書は説明会でだけ配られる
信州大学教育学部附属長野中学校の入学願書は、2026年10月2日(金)の夜に開かれる親御さん向けの学校説明会で交付されます。説明会の事前申込は9月18日(金)までで、要項は、志願する子の親御さんに必ず出席するよう求めています。願書は郵送や代理人では出せず、親御さんが学校へ持っていきます。申込を済ませていない場合は、早めに学校へ問い合わせてください。
学校の場所と日程、入試の名前が指す中身がそろったら、家庭で手を動かす番です。進め方を3段に分けると、次のとおりです。
- 住む地域で候補を整理する
長野市の周り、松本市の周り、それ以外の地域で、国立の附属中と県立の一貫校のどれが候補かを分けます。 - 前期でも学力検査に備える
前期選抜でも志願者全員が学力検査を受けるので、検査Ⅰ・Ⅱの形に合わせて5教科の復習を続けます。 - 書く材料を中2から集める
学校の「生徒募集の観点」を読み、自分の経験から書けそうなことを、中学2年のうちから書きためます。
長野県の中学受験を、私立・国立・県立の3つに分けて見る
公式情報で整理
長野県で「中学受験」と言っても、下の3つは入口も検査も別物です。分けて見ると、準備の順番が決めやすくなります。
| 区分 | 代表的な学校例 | 出願前に押さえる点 |
|---|---|---|
| 私立中 | 佐久長聖、長野日本大学、松本秀峰中等教育学校 | 試験日、専願・併願、試験会場、通学 |
| 国立の中学 | 信州大学教育学部附属長野中学校、附属松本中学校 | 居住地と通学時間、願書の受け取り方、検査の内容 |
| 県立の中高一貫 | 屋代高校附属中学校、諏訪清陵高校附属中学校 | 他の公立一貫校との併願、適性検査、面接 |
2026年9月20日時点で、この記事の中学7校は、2027年度(令和9年度)入学の募集要項や日程を公式に公表しています。
私立中は、日程も試験の型も学校ごとに違う
- 佐久長聖中学校(佐久市):第1学年は男女90名(全入試合計)です。国語・算数・理科・社会の4教科で、第1回本校入試は2026年11月28日(土)、東京入試は2027年1月11日(月・祝)と12日(火)、第2回本校入試は2027年1月23日(土)です。
- 長野日本大学中学校(長野市):探究創造コースとアドバンストコースがあります。A日程(総合型選抜・専願)は2026年9月20日(日)に、B日程(専願・併願)は10月17日(土)に、C日程(専願)は2027年1月9日(土)に行われます。募集は、A日程70名(附属小学校からの内部進学を含みます)、B日程15名、C日程5名です。
- 松本秀峰中等教育学校(松本市):6年一貫の私立の中等教育学校で、一般入試の募集は第1学年95名(男女共学)です。2026年11月22日(日)に、国語・算数・社会・理科と個人面接を行います。
国立の2校は、居住地・通学時間と願書の受け取り方を先に確認する
信州大学教育学部附属長野中学校の令和9年度の募集要項では、募集予定人員は175名(附属長野小学校からの連絡入学を含みます)です。応募できるのは、長野市と近接する市町村の小学校に在籍し、自力でおおよそ1時間程度で通学できる児童です(令和9年4月以降に通学区内へ転居予定の場合も資格があります)。願書の受付は2026年11月10日(火)から12日(木)で、入学願書は10月2日(金)の学校説明会で交付されます。この説明会の事前申込は、2026年9月18日(金)に終了しています(願書は原則、10月2日の説明会でのみ配付されます)。今から出願を考える場合は、学校へ直接確認してください。検査は12月5日(土)で、国語・社会・算数・理科、作文、面接です。
信州大学教育学部附属松本中学校は、令和9年度の募集要項で、第1学年を男子35名程度・女子35名程度の計70名としています。志願できるのは、松本市と近接する市町村に親御さんとともに居住し、自力で通学できる児童です。願書の受付は2026年10月20日(火)から22日(木)、検査は11月23日(月)で、国語・算数・社会・理科(各教科20分)と面接です。追検査は行われません。
願書の提出は、2校とも親御さんが学校へ出向き、簡単な面接があります。2校の要項に、抽選の記載は見当たりません。
県立の屋代高校附属中・諏訪清陵高校附属中は、「公立一貫校」とまとめない
令和9年度の県立中学校入学者選抜要綱では、長野県屋代高等学校附属中学校と長野県諏訪清陵高等学校附属中学校の募集は、各70名です。通学区域は県内全域で、親御さんとともに県内に居住することが志願資格に含まれます。志願受付は2026年11月10日(火)から12日(木)、適性検査等は12月5日(土)、合格発表は12月15日(火)です。
検査は、適性検査Ⅰ(文章や資料を読み取り、考えを文章で表現する)、適性検査Ⅱ(自然や数理の場面で、筋道を立てて考える)と、集団面接(1グループ6〜8人以下・約20分が目安)です。判定では、適性検査(Ⅰ・Ⅱで200点満点)、小学校が作る報告書(5・6年の評定合計で54点満点)、面接の結果を総合します。
県立の附属中を志願する人は、ほかの公立の中等教育学校や併設型中学校に同時に志願することはできません。入学後、同じ高校の普通科へ進みたい生徒が入学意思確認書を期日までに出せば、高校の入学者選抜は行われません。ただし、ほかの高校等の入学者選抜に志願すると、その資格はなくなります。高校までの6年間を見通したうえで選んでください。
教科型と適性検査型を、同じ計画にしない
基礎は共通ですが、適性検査では文章や資料を読み取る力、条件を整理して考える力が重く、教科型では学校ごとの知識範囲や処理速度が求められます。併願を考えるなら、「共通基礎」「適性検査」「学校別の教科・作文」の3列に分けてください。
長野県の高校受験は「推薦か一般か」の二択ではない
公式情報で整理
2027年度(令和9年度)の県立高校入試は、前期選抜(自己推薦型選抜)と後期選抜(一般選抜)の2段階です(定員に満たない場合の再募集と、やむを得ない事由の追検査もあります)。前期選抜は、志願受付が2027年1月29日(金)から2月2日(火)、学力検査が2月8日(月)、面接等が2月8日(月)・9日(火)(学校ごとに決まります)、入学予定者の発表が2月17日(水)です。後期選抜は、志願受付が2月24日(水)から26日(金)、学力検査が3月9日(火)、入学予定者の発表が3月18日(木)です。
前期選抜は、すべての学校が行うわけではない
以下は、令和9年度(2027年度入試)の要綱と学校別実施内容によります。全日制の77校(長野市立の高校を含みます)のうち、前期選抜を行うのは61校で、後期選抜は全校で行います。普通科55校のうち、前期選抜を行うのは29校です。県立の長野高校、屋代高校・諏訪清陵高校の普通科は、前期選抜を行いません。屋代高校でも、理数科は前期選抜を行います。
前期選抜は、学校が示す「募集の観点」に合う生徒を選ぶ入試です。実施校はすべて、学力検査と対面の面接を行い、学科によって作文・小論文や実技検査が加わります。志願理由書(または自己PR文)は、調査書と面接の参考にされます。
前期選抜で入学予定者に決まると、後期選抜と再募集には志願できません。決まらなかった場合は、後期選抜に志願できます。
学力検査・面接・調査書を、前期と後期で分けて見る
学力検査は、県内一斉に同じ問題で行われます。前期選抜は、検査Ⅰ(国語・社会・英語で45分)と検査Ⅱ(数学・理科で30分)です。後期選抜は、国語・数学・社会・理科・英語の5教科で、各50分、英語には聞き取りがあります。
面接は、前期選抜の実施校では対面です。後期選抜は、対面の面接か、県が定めた面接シートを使う紙上面接のどちらかで、学校ごとに決まります。
調査書は、教科の成績だけでなく、特別活動や総合所見なども資料にします。後期選抜の要綱には、調査書の必修教科の評定合計(最高45点)と、学力検査の合計(最高500点)を相関図にして、学科ごとに見比べる方法が示されています。
通学区・第2志望・併設型の決まりも、志望校ごとに確認する
県立高校には、北信・東信・南信・中信の4つの通学区があります。通学区の規則では、通学区内の中学校の生徒は、当分の間、ほかの通学区の高校にも志願できるとされています。後期選抜では、志望変更が原則1回できます。学科によっては、後期選抜で第2志望を認める学校もあります。
屋代高校・諏訪清陵高校のように附属中学校がある県立高校は、附属中学校からの入学予定者に入学者選抜を行わず、普通科の募集定員に、その人数が含まれます。学校ごとの募集の観点・面接・小論文・実技検査・傾斜配点は、県教育委員会の「学校別実施内容」で確認できます。
附属中の検査から前期選抜まで、長野県で学年ごとに進める準備
マサ先生の提案
表のうち高校入試にかかわる部分は、令和9年度の要綱をもとにしています。
| 時期 | 優先したい準備 | 家庭での確認 |
|---|---|---|
| 小4〜小5 | 毎日の計算・語彙・読解に加え、身近な自然や数の場面について「なぜそうなるか」を文で説明させる。 | 丸つけが済んだら、答えより先に考えた順番を話してもらう。 |
| 小6の夏まで | 私立の教科試験、国立附属の教科と面接の検査、県立中の適性検査を別々に扱い、志望校の過去問題で求められる力を見きわめる。 | 附属長野中の願書は説明会で配られるため日程を早めに押さえ、電車・バス・寮での通学も親子で確かめる。 |
| 小6の秋〜1月 | 11月・12月・1月に分かれた各校の検査日を1枚の表に並べ、時間を計った演習と見直しを続ける。 | 結果の予想は脇に置き、次の演習で直す1つを本人と決める。 |
| 中1〜中2 | 前期選抜でも学力検査があるので、定期考査・提出物・毎日の授業で5教科の抜けを作らない。 | 前期選抜の有無と「生徒募集の観点」は毎年の学校別実施内容で公表されるので、最新版で確かめる(令和9年度版は今の中3が対象)。 |
| 中3 | 前期で受けるか後期だけかを決め、検査Ⅰ・Ⅱの形と、後期の面接が対面か紙上かを確かめて計画を立てる。 | 模試の結果は判定の欄より失点の中身を見て、1週間の勉強の配分を決め直す。 |
前期選抜や附属中で迷う長野県の家庭で、言いかえたいひと言
マサ先生の提案
長野県は通学の範囲が広く、附属中・県立中・私立で入口もまったく違います。先が見えないほど、親御さんの言葉はつい強くなるものです。下の言いかえのどれかを、今日の会話で試してみてください。
志願理由書や自己PR文を書くのも、面接で話すのも、お子さん自身です。親御さんにできるのは、要綱や日程を集めて並べ、本人が選ぶための材料をそろえておくことです。
住む地域の候補から始める、長野県の30日の段取り
マサ先生の提案
1週目:学校の種類と、前期・後期のどちらで受けるかを分ける
私立と、信州大学の附属中、県立の附属中は、同じ中学受験でも欄を分けて書きます。高校受験では、志望校が前期選抜を行うのか、後期選抜だけなのかで分けます。学校名、通学時間、選抜方法を、1枚の紙に並べてください。
2週目:苦手の中身を、つまずいた場所ごとに分けて見る
苦手を「算数」「英語」という教科名で片づけず、計算、語彙、条件整理、記述、時間配分、見直しのどれかに振り分けます。模試や定期テストは、点数よりも、どこで点を落としたかを中心に振り返ります。
3週目:電車やバスの時間を差し引いて、毎日の勉強時間を決める
目安は平日なら30分、休日なら90分です。その時間を「計算10分+資料を読む15分+説明する5分」のように区切り、何をするのかが一目で分かるように書いておきます。
4週目:続かなかった日の原因を先に探る
続かなかった日は責めずに、原因を探ります。多すぎた量、帰宅時刻とのずれ、難しすぎた中身のどれが当てはまるかを見てください。通学や通塾で電車・バスに乗る時間が長く、睡眠が削られているなら、講座を足すより先に1週間の予定を組み直します。
長野県の入試の情報は、年度が替わるたびに新しくなります。
長野県の内容は、2026年9月20日時点の公式発表で確かめたものです。県立高校の募集学級数(2026年11月に決定予定)のように、これから決まるものも残っています。出願する前に、長野県教育委員会と各学校の公式サイトで新しい情報を見直してください。
附属中と前期選抜について、確かめたい点
よくある質問
長野県の附属中・県立中・私立中を目指すとき、準備は何年生で始めるものですか?
何年生からと一律には言えず、志望校とお子さんの学習の様子によります。どの学校を選ぶにしても、計算・語彙・読解の力と、考えた理由を説明する習慣は今日からでも伸ばせます。学年を理由に「もう遅い」と決めつける前に、志望校が私立の教科型か、国立附属の検査か、県立中の適性検査かを確かめてください。
屋代高校附属中と諏訪清陵高校附属中を、両方受けることはできますか?
できません。令和9年度の要綱は、ほかの公立の中等教育学校や併設型中学校への志願を認めていません。検査日もそろって2026年12月5日(土)なので、1校に決める前提で、検査の形と通学のしやすさを比べてください。
前期選抜で入学予定者にならなかったとき、後期選抜に進めますか?
進めます。入学予定者にならなかった人は、後期選抜と再募集に志願できます。反対に、前期で入学予定者に決まった人は、後期選抜にも再募集にも志願できません。
長野県の県立高校は、内申点にあたる調査書だけで選ばれるのですか?
いいえ。調査書のほか、学力検査の成績や面接なども資料になります。推薦のように見える前期選抜でも、志願者全員が学力検査を受けます。
まとめ:今日から整える3つのこと
迷ったら、この3つから始めてください。
- 住む地域で候補を整理する
- 前期でも学力検査に備える
- 書く材料を中2から集める
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コースを見るこの記事で確認した主な公式情報
- 長野県教育委員会:令和9年度 公立高等学校入学者選抜情報
- 長野県教育委員会:令和9年度 学校別実施内容
- 長野県教育委員会:令和9年度 県立高等学校入学者選抜要綱
- 長野県教育委員会:令和9年度 県立中学校入学者選抜情報
- 信州大学教育学部附属長野中学校:令和9年度 入学生徒募集要項
- 信州大学教育学部附属松本中学校:令和9年度入学 募集要項・願書
- 長野県屋代高等学校・附属中学校:附属中学入学者選抜
- 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校:入学者選抜
- 佐久長聖中学・高等学校:中学校 入試情報
- 長野日本大学中学校:中高一貫 入試日程
- 松本秀峰中等教育学校:入試情報
学校名は検索のためだけに列挙せず、各校の選抜方法と教育方針を確認する入口として掲載しています。合格可能性や成果を保証するものではありません。
