宇都宮高校の普通科は、学力点500点に対して調査書点が50点です。反対に、那須高校や黒羽高校の普通科は調査書点も500点で、当日の学力検査と同じ重さで扱われます。
県の一覧で数えると、調査書点が50点なのは、宇都宮・宇都宮東・宇都宮北・宇都宮女子・宇都宮中央・栃木・真岡の7校の普通科です。500点の側は、那須・黒羽・馬頭の3校にある5つの学科でした。中学校3年間の評定がどれだけ合否に響くかは、志望校の行を開くまで分かりません。
点数の組み合わせ方が要項で決まっているのは、中学受験も同じです。県立の中高一貫3校は、適性検査の点と、小学5・6年生の評定を合わせて審議します。何と何を足すのかが見えると、家庭で力を入れる順番も決めやすくなります。
那須塩原市に住んでいても、3校はどれも通学区域が県内全域なので、宇都宮東中等教育学校・佐野高校附属中・矢板東高校附属中のどこにでも出願できます。ただし、出願先は1校に絞る決まりです。どちらの校舎に、朝どの電車で着けるのかを親子で書き出すところから、志望校選びが始まります。
栃木県の高校受験で、人によって話が食い違いやすいのは、2027年春(令和9年度)の入試から県立高校の選抜の仕組みが変わったためです。全日制では全員が一般選抜に出願して学力検査を受け、特色選抜は希望する人が同じ学校・学科に重ねて出願し、一般選抜と同じ日程で行います。前の年までに受験した先輩の話や、古い年度の解説は、今の中学3年生にはそのまま当てはまりません。
特色選抜は志願変更で取り下げに
一般選抜の志願先は、2027年2月10日(水)か12日(金)に、1回だけ変えられます。ただし特色選抜は、出願したあとに学校・学科を変えられず、一般選抜の志願先を変えると、特色選抜の出願は取り下げになります。特色選抜を受けるつもりなら、志願変更の期間を待たずに、第1志望を固めておくことが大切です。
調査書点の重さまで学校ごとに違う以上、準備も順番を決めて進めたいところです。まずは、下の3つの作業から手を付けてみてください。
- 各学年の評定を記録する
調査書点は各学年の評定から出るので、中1からの通知表の数字を1冊のノートに写しておきます。 - 3校から出願先を1つに
宇都宮東・佐野・矢板東の3校から、朝の通学を思い浮かべながら、出願する学校を1つに決めます。 - 自己表現シートの材料をためる
特色選抜を考えるなら、自己表現シートに書けそうな経験や考えを、日ごろから書きためておきます。
栃木県の中学受験は、県立・国立・私立の3つから整理する
公式情報で整理
ひと口に「中学受験」と言っても、栃木県では下の表の3つを切り分けたほうが、やるべき準備がはっきりします。
| 区分 | 代表的な学校例 | 出願前に押さえる点 |
|---|---|---|
| 県立の中高一貫 | 宇都宮東中等教育学校、佐野高等学校附属中学校、矢板東高等学校附属中学校 | 出願は1校のみ、1月9日(土)の検査、通学 |
| 国立の中学 | 宇都宮大学共同教育学部附属中学校 | 居住地、通学の条件、10月8日(木)の要項の公示 |
| 私立の中学・中等教育学校 | 作新学院中等部、佐野日本大学中等教育学校 | 試験の回数、科目、単願・併願 |
県立の中高一貫3校は、「1校だけ」を前提に選ぶ
令和9年度の要項では、募集定員は宇都宮東中等教育学校が120名、佐野高等学校附属中学校が105名、矢板東高等学校附属中学校が70名です。通学区域は県内全域で、親御さんと県内に住んでいる(見込みを含む)ことが条件です。出願は1校に限ります。宇都宮東は、令和9年度に県内で初めての県立の中等教育学校になります。
出願は2026年11月30日(月)から12月3日(木)まで(消印有効)で、簡易書留で郵送します。検査は2027年1月9日(土)に行い、適性検査(50分・100点満点)、作文(45分)、集団面接(1グループ5人程度・約20分)です。
選考は2段階の審議です。第1次審議では、適性検査の得点と、小学5・6年生の「学習や生活の記録」の評定(54点満点)の合計が上位から定員の8割以内の人のうち、作文・面接・記録で適性があると判断された人が選ばれ、第2次審議では、残りの受検者を総合的に判断します。合格発表は2027年1月14日(木)午前10時で、入学意思確認書を出したあとは、原則として辞退できません。
国立の附属中は、令和8年度の要項で型を読み、10月8日(木)の公示で確かめる
宇都宮大学共同教育学部附属中学校は、令和9年度入学の募集要項を、2026年10月8日(木)午後2時に公示すると案内しています。2026年9月20日(日)時点で公式ページに載っている要項は令和8年度のものです。
令和8年度の要項では、第1学年の募集人員は144人(公募の入学予定者が約39人、附属小学校からの連絡入学が約105人)で、応募資格には、県内に親御さんと同居していることなどが含まれていました。検査は、学力検査(国語・算数・社会・理科、各25点満点)が2026年1月10日(土)、集団面接(1グループ2〜3人程度・15分)が公募は1月14日(水)、附属小学校からの連絡入学は1月13日(火)でした。令和9年度の日程や人数は、10月8日(木)に公示される要項で確認してください。
私立中は、回数・科目・単願と併願を1枚の表にする
令和9年度入学の要項が公開されている学校のうち、代表として2校を例にします。
- 作新学院中等部
男女計180名(第1回160名、第2回20名)です。第1回は2026年11月22日(日)に国語・算数・理科・社会(各40分・各100点満点)、第2回は12月13日(日)に国語・算数で、どちらもグループ面接があります。 - 佐野日本大学中等教育学校
男女計105名です。第1回が2026年11月23日(月・祝)、第2回が12月13日(日)、第3回が2027年1月24日(日)で、一般入試には4科・2科などがあり、単願と併願を選べます。4科は国語50分・算数50分・理科と社会の合計50分で、面接は5分です。
県立中の適性検査と、私立中の試験を、同じ計画にしない
県の要項では、適性検査は日常の学習で身に付けた総合的な力を、作文は考えを筋道を立てて書く力をみるとされています。私立中は学校ごとに試験の型が違い、国語・算数・理科・社会の学校もあれば、適性検査・作文の型を選べる学校もあります。県立中の検査日は1月9日(土)、私立中は11月から1月に複数あるため、併願を考えるなら、「共通基礎」「県立中の適性検査・作文」「私立中の学校別」の3列に分けてください。
栃木県の高校受験は、令和9年度から仕組みが変わる
公式情報で整理
栃木県教育委員会は、令和9年度の県立高校入試から、入試制度が変更になると案内しています。全日制では、全員が一般選抜に出願して5教科の学力検査を受け、希望する人が、同じ学校の特色選抜にも出願します。
出願は2027年1月29日(金)午前9時から2月8日(月)午前10時までのインターネット出願、学力検査は2月24日(水)、特色選抜の学校独自検査は2月25日(木)・26日(金)(1日で行う学校は25日)、合格発表は3月12日(金)午前10時です。
学力検査は全員同じ5教科、特色選抜は学校独自検査が加わる
学力検査は、国語・数学・英語・社会・理科の5教科で、1教科50分、各100点満点です。当日は午前9時35分〜午後3時55分の1日で行われ、英語のリスニングでは、音声を2回流す問題と1回流す問題が出されます。
特色選抜の学力検査は一般選抜と同じで、これに、面接・作文・プレゼンテーション・実技など学校が選んだ学校独自検査が加わり、自己表現シートも提出します。特色選抜の定員の割合は、県の一覧では学校・学科ごとに募集定員の1割から5割(上限)です。
選抜は、第1次選抜が特色選抜、第2次選抜が特色選抜の合格者を除く全員(一般選抜)という順です。
調査書の点数の重さは、学校・学科ごとに大きく違う
調査書点は、各学年の「各教科の学習の記録」(選択教科を除く)の評定を点数化したものです。学校・学科ごとの調査書点の満点は、県の一覧で1行ずつ確かめます。志望校の行では、調査書点の満点と、特色選抜の定員の割合を並べて見てください。
宇都宮・宇都宮女子・宇都宮東は、学校別の入試情報まで読む
県の一覧には、学校・学科ごとの特色選抜の定員の割合、学校独自検査の種類、傾斜配点などが載っています。例えば、その割合は、宇都宮高校(普通科・男子)と宇都宮女子高校(普通科・女子)が1割、宇都宮東高校(普通科・男女)が2割です。学校独自検査は、宇都宮高校がグループ討論、ほかの2校がプレゼンテーションで、宇都宮高校と宇都宮東高校は、自己表現シートに学校独自の質問があります。宇都宮高校と宇都宮女子高校の普通科には、国語・数学・英語で、教科内の配点に増減を加える傾斜配点もあります。
宇都宮東・佐野・矢板東の各高校普通科では、併設の附属中学校から進む生徒は入学意思確認書を出すと選抜なしで内部進学になります。
出願・追検査・再募集の決まり
出願は原則として1校1学科です。一般選抜は、2027年2月10日(水)と12日(金)に1回だけ志願先を変更できます。特色選抜は、出願後に学校・学科を変更できず、一般選抜の第1志望を変えると特色選抜の出願は取り下げになります。感染症などの重い症状で別室でも受検できなかった場合は、本検査の当日の午後4時までに中学校を通じて県教育委員会へ連絡し、3月1日(月)午後4時までに診断書を添えて申請すると、追検査(学力検査は3月8日(月)、学校独自検査は3月9日(火))を受けられます。定員に満たなかった学校の再募集には、県内の公立高校に合格しておらず、国立・私立高校の最終の入学手続をしていない人が、3月12日(金)から15日(月)に出願できます。
県立中の検査から新しい県立高校入試まで、栃木県で学年ごとにやること
マサ先生の提案
| 時期 | 優先したい準備 | 家庭での確認 |
|---|---|---|
| 小4〜小5 | 県立中の作文も見すえ、計算・語彙・読解の土台と、比べて理由を書く習慣を育てる。 | 答え合わせより先に、「どこを読んでそう決めた?」と聞いてみる。 |
| 小6前半 | 県立中の適性検査・作文と、作新学院中等部や佐野日本大学中等教育学校などの私立中の試験の型を分け、過去問題から要る力を洗い出す。 | 説明会や見学会の日を押さえ、朝の電車と校舎を実際に見たうえで、学校生活で望むことを言葉にする。 |
| 小6後半〜1月 | 時間を計って解き、振り返る。私立中の11月の入試から県立中の1月の検査までを、1枚の表に並べる。 | 合否の予想は脇に置き、答案から「次に直す1つ」を一緒に見つける。 |
| 中1〜中2 | 各学年の評定が調査書点に入るので、定期考査・提出物・毎日の授業をおろそかにせず、5教科の抜けをその都度埋める。 | 志望校の行を県の一覧で開き、調査書点の重さを親子で確かめる。 |
| 中3 | 一般選抜で調査書点がどれだけ重いかを確かめ、特色選抜を受けるなら学校独自検査と自己表現シートの準備も計画に入れる。 | 判定の記号にとらわれず、失点の理由と、次の1週間でやることを話し合う。 |
調査書点が気になる時期こそ、声のかけ方を変えてみる
マサ先生の提案
中学受験は県立・国立・私立に分かれ、県立高校の入試も令和9年度から仕組みが変わります。先輩の話が当てにならない年ほど、親御さんの焦りは強い言葉になって出やすいものです。言い方を少し替えると、お子さんが答えを探し始める余地を残せます。
県立中も県立高校も、最後は志望先を絞り込む入試です。親御さんは要項や県の一覧を読み解いて選択肢を並べ、決めるのはお子さん自身の言葉で、という役割分担を意識してみてください。
30日間の段取り|新しい県立高校入試と県立中の検査に備える
マサ先生の提案
1週目:県立・国立・私立と、一般選抜・特色選抜を仕分ける
中学受験では、県立中・国立・私立のどれを受けるかを分けます。高校受験では、一般選抜のみか特色選抜にも出すか、普通科か専門学科・コースかを整理します。学校名、通学時間、選抜方法を1枚の表に書き、宇都宮東の学校見学会(9月27日(日))や国立の附属中の説明会(10月8日(木))のように日付が決まっている予定も書き込みます。
2週目:点数の低い教科より、失点の中身を見る
「英語が苦手」でまとめず、計算、語彙、条件整理、記述、時間配分、見直しのどこで崩れたかを見ます。模試や定期テストの答案は、合計点ではなく、落とした問題の理由から見直します。
3週目:帰宅後に回せる勉強の量を決める
目安は平日30分、休日90分です。「計算10分+資料を読む15分+説明する5分」のように中身まで決めておくと、机に向かってから迷う時間が減ります。
4週目:講座を足す前に、予定が崩れた訳を確かめる
崩れた日は、量・帰宅時刻・難しさのどこが合わなかったのかを落ち着いて振り返ります。県立中を受ける小学6年生の家庭は、10月末現在で作られる「学習や生活の記録」を小学校へ頼む時期も、この週に確かめておきます(作成には2週間程度かかると案内されています)。通学や通塾の移動で睡眠が削られているなら、講座を足すより先に1週間の過ごし方を組み直してください。
栃木県の入試情報も、年度が替わるたびに見直されます。
内容は2026年9月20日(日)の時点で確かめた公式情報です。宇都宮大学共同教育学部附属中学校の令和9年度の募集要項は、2026年10月8日(木)午後2時に公示されると案内されており、ほかの学校にも、これから公表や更新が続くものがあります。出願の前に、栃木県教育委員会と各学校の公式サイトで最新の内容を見直してください。
特色選抜・調査書点・県立中についての問い
よくある質問
宇都宮東などの県立中や私立中に向けて、何年生から準備を始めればよいですか?
何年生と決まった答えはなく、志望校と今の学習の進み具合によります。計算・語彙・読解の力と、理由を言葉で説明する習慣なら、受けると決める前から育てられます。学年で「間に合わない」と判断する前に、県立中の適性検査・作文を受けるのか、志望する私立中がどんな試験の型なのかを確かめてください。
宇都宮東中等教育学校、佐野高等学校附属中学校、矢板東高等学校附属中学校を、かけ持ちで受けることはできますか?
できません。令和9年度の要項は、出願を1校に限ると定めています。検査日も3校そろって2027年1月9日(土)なので、1校を選ぶつもりで、検査の型と朝の通学を比べておきます。
令和9年度からの県立高校入試で、合否は調査書(内申点)で決まってしまいますか?
調査書だけで決まる仕組みではありません。一般選抜は、学力検査(5教科・500点満点)の成績と調査書点を資料にし、実技検査を行う学校では実技も加えて判定します。特色選抜では、さらに学校独自検査の結果も使われます。調査書点がどれほど重いかは学校・学科で違うので、県の一覧で志望校の行を確かめてください。
特色選抜にも出願した場合、一般選抜の機会はなくなりますか?
なくなりません。学力検査は一般選抜として全員が受け、特色選抜(第1次選抜)で合格とならなかった人は、そのまま第2次選抜(一般選抜)の対象になります。なお、特色選抜に出願できる資格の要件は、学校ごとに決められています。
まとめ:今日から整える3つのこと
迷ったら、この3つから始めてください。
- 各学年の評定を記録する
- 3校から出願先を1つに
- 自己表現シートの材料をためる
直前期の答案を、無料で診断します
過去問の答案1枚(1教科)を送るだけで、失点を仕分けてお返しします。受付は1週間に5件まで(先着順)です。
答案診断を申し込む(無料)まず、無料で受け取れるものがあります
「勉強しなさい」の代わりに、何と言うか。言いかえの見本『親のひと言20選』(無料PDF)を、メルマガ登録ですぐお届けします。
無料で受け取るメールアドレスだけで登録できます。配信はいつでも解除できます。
過去問は何年分、どの順で?迷ったら、45分で一緒に整理します
マサ先生の「中学受験 伴走コース」(90日・60日・30日)は、小6の中学受験生限定のコースです。模試・過去問で点がとれない理由を、お子さんの答案から見つけます。
まずは、無料学習相談+体験学習(45分・オンライン)から。お子さんの気が進まないときは、親御さんだけの30分でも承ります。
中学受験 伴走コースを見るしつこい勧誘はいたしません(こちらからのご連絡は最大2回まで)。
高校受験を考えているご家庭へ
高校受験 伴走コース(90日・60日・30日)
中学3年生限定のコースです。模試・定期テストで点がとれない理由を、答案から見つけます。内申点も入試も、毎日伴走します。
まずは無料学習相談(45分)から。
コースを見るこの記事で確認した主な公式情報
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立高校入学者選抜のお知らせ
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立高校入学者選抜要項
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立高校入学者選抜実施細則
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立高校 入試情報等の一覧
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立高校入学者選抜のリーフレット
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立中・中等教育学校入学者選考のお知らせ
- 栃木県教育委員会:令和9年度 県立中・中等教育学校生徒募集要項
- 栃木県立宇都宮東高等学校・附属中学校:中等教育学校の受検をお考えの方へ
- 宇都宮大学共同教育学部附属中学校:生徒募集
- 作新学院中等部:入学案内
- 佐野日本大学中等教育学校:入学試験要項
学校名は検索のためだけに列挙せず、各校の選抜方法と教育方針を確認する入口として掲載しています。合格可能性や成果を保証するものではありません。
